「クトゥルーの呼び声」を読んで思ったこと

   

原点に戻って、神話作品を久々に読んでみる事にしたのだ。
つーわけで、青心社『クトゥルー』1巻、「クトゥルーの呼び声」です。

ま、この作品、クトゥルー神話を語る上で基本中の基本ですが、改めて読んでみて気づいた事など・・・。

☆ プリンストン大学の人類学者、ウイリアム・チャニング・ウェブ教授の話によると、グリーンランド西部の海岸近くで、特異なエスキモーの部族(宗派?) がいる。その中のアンゲコクという年老いた呪術祭司から聞いた呪文が

 ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん

この中の「くとぅるう」という部分が、言うまでもなく邪神クトゥルーの名前だと思われるが、そうなると、これは人間の発声器官によって発音可能だということになる(アンゲコクが人間ならね(^_^;))。
同様にルグラース警視正が、ニューオリンズの南部の沼沢地でブードゥ教と思われる集会で、同じ呪文を聞いている。
でも、ラヴクラフトって、

 「わたしがこの名前をかなり注意深くつくりだしたのは、まったく非人間的な実態があくまで人間的な名前をもつという、たいていの怪奇作家やSF作家の莫迦げた子供じみた習慣に対する、一種の抗議だったのです。異世界の生物が人間の発声器官に基づく言語をもっているなどとは!」

って、言ってるんじゃなかったっけ~?
少なくとも Cthulhu に関する限り、発音不可能というより、表記不可能というのが近いような気がする。

☆ カストロというジジイの話によると、旧支配者は血肉を備えたものではなく、その形は物質から作られているものではないらしい。
しかし、風見 潤の「クトゥルー・オペラ」によると(この中で、クトゥルーは、死んじゃうんだけど(^_^;))、クトゥルーには細胞やら内臓やらがあるんだよね~。ひょっとして、この中で倒されたクトゥルーって、ホントは、クトゥルーじゃなくて、ただのタコ(^_^;)?

☆ この小説を読むと、星が正しい位置についたのは1925年 3月23日だと思われるのだが、良いのでしょうか?

ホロスコープ

ホロスコープ

 ところで余談ですが、古代シュメールの遺跡から「ニネヴェ定数」なるものが発見されています。これは 195兆9552億という数値なのですが、占星術師が「あらゆる天体の反復する周期が全て同一の出発点に回帰する超大循環周期」とするものです。これを1日の秒数( 86400秒)で割ると、22億6800万となります。つまり、太陽系の全惑星は22億6800万日の周期で元の配置に戻るというわけです。 大体、620万年くらいですね。正しい星の位置というのが太陽系の惑星に限るのかどうかは知りませんが、もしそうだとしたら、 620万年毎に邪神復活のピンチなんでしょうかね(^_^;)。

 皆さんの意見を待つ!では(^_^)/"。


('97.08.16 ミスカトニック予備校 #223より一部抜粋)

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